

※記事の内容は2025年3月末日のものです。
04須磨海浜水族園・海浜公園再整備事業
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事業本部 チーフ
栗本さん
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グランビスタ ホテル&リゾート
神戸須磨シーワールド
セールス&マーケティング 支配人月村さん
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グランビスタ ホテル&リゾート
神戸須磨シーワールドホテル
支配人橋本さん
水族館を含む公園一帯を再整備する大規模プロジェクト。
栗本この事業は神戸市によるコンペという形で始まったのですが、サンケイビルは東京の会社ですから神戸には縁もゆかりもありませんでした。そこで、地元の鉄道会社をはじめ様々な企業様とジョイントベンチャーを組成してコンペに挑み、その結果、我々のプランが採用されたのです。事業の内容は、松林が広がる海岸沿いの公園と、水族館を中心とした施設を再整備するというもので、いわゆるPark-PFI(公募設置管理制度)の事例の中では最大級の規模だと思います。
ジョイントベンチャーはグランビスタ ホテル&リゾート(以下、グランビスタ)を含め7社で組成しています。これに公園の持ち主である神戸市を加え、非常に関係者の多いプロジェクトとなりましたので、その点がとても大変でした。

月村私はここに来るまで鴨川シーワールドにいましたので、主に水族館の開発を担当しながら、プロジェクト全体に関わってきました。このように大きな規模の事業が立ち上がったことは、グランビスタの社員としてもちろん承知していましたが、当初はまさか自分が関わるとは思ってもみませんでした。
橋本私はホテルをメインに担当していますが、ホテルと水族館は一体化したものであり、さらに公園も含めたプロジェクトですから、サンケイビルとグランビスタだけではなくジョイントベンチャー各社様とともに進めてきたという点が、すごく特徴的な仕事であったと感じています。以前はホテルインターゲート京都 四条新町の支配人を務めておりまして、そこでも開発準備室のメンバーとしての経験はありますが、今回はホテル着工前の開業2年前という早い時期に着任しましたので、幅広く開発に携わることができました。
月村開発という意味では、ずっと現場で運営に携わってきた私にとっては初めての経験でした。鴨川シーワールドは1970年開業の歴史ある水族館で、それを先人から受け継いで働いてきたわけです。しかし今回はゼロから作り上げなければならないのですから本当に苦労しました。ただ、誰よりも現場を知っているという自分の強みを生かせる、とてもやりがいのある仕事でした。現在、西日本では唯一、シャチを飼育している水族館ですので遠方からもぜひご来場いただきたいですね。

橋本神戸須磨シーワールドホテルは、ホテル内にもイルカが泳ぐラグーンがあったり、水槽があるお部屋があったり、お客様限定のプログラムがあったりと、水族館とつながっているからこその他にない体験ができる施設です。現在は国内のお客様がほとんどですが、神戸空港も国際化されますので、海外の皆様が神戸に滞在するきっかけになればと考えています。
栗本エリアコンセプトは「つながる」海浜リゾートパークで、遠くから来られるお客様と地元の皆様をつなぐような場所を目指してきました。地域外から人を呼び込む施設をつくると同時に、散歩がてらに利用できるカフェやレストラン、広場を用意するなど、地域の方々にも喜んでいただける公園にすることを強く意識しています。実際、以前よりも明るくてきれいな公園に生まれ変わり、近隣のお子様連れの方々でいつも賑わっています。
歴史や思い出を、価値としてつないでいく。
栗本再開発に当たり、もともとそこにあったものを残していく取り組みも行っています。松林を7割残すというのは開発の条件でしたし、公園内で親しまれてきたオブジェなども新しくなった公園に取り入れています。須磨海浜公園は、住友家の別邸が神戸市に寄贈されたことが始まりなのですが、住友家の遺構も園内に遺されています。その場所の歴史や、地域の方々の思い出をきちんと残して未来につなぐことを、とても大事にしました。
月村その考えは水族館も同じです。須磨海浜水族園にあった特徴的なステンドガラスを新水族館にも移設し、シンボル的なピラルクのオブジェや人魚の像も再設置しました。また、大水槽に使っていたアクリルガラスを再利用し、BE KOBEという大きな文字のモニュメントを製作して公園に設置しています。

橋本私は神戸出身なのですが、神戸市に住んでいれば幼稚園、小学校、中学校と、当たり前のように須磨海浜水族園に遠足に来ますし、プライベートでも遊びに来ているはずです。そのくらい市民にとって、ここは身近で親しみのある場所だったのです。それがまったく新しく生まれ変わることに多少不安もあったのではないかと思いますが、開業してお客様を拝見していますと、とても喜んでいただけているようです。無料で楽しめるエリアも賑わっていますし、あのお魚にまた会えたねとか、このステンドグラス懐かしいねとか、そういうことをおっしゃっているのをよく耳にします。
月村須磨海浜水族園は、ベビーカーを押して来られる方や、散歩コースの一部として立ち寄られる方が多い、まさに生活の一部として地域に根付いた水族園でした。そしていま神戸須磨シーワールドとして生まれ変わっても、同じように利用される方が少なくありません。年間パスポートのご購入者が想定数を超えていたことからも、昔と変わらず愛してくださる地元の方がいかに多いかを実感しています。この地域の歴史とともに育まれた絆ですので、大切に受け継いでいきたいと思います。


この地域の未来を、もっと輝かせるために。
月村神戸須磨シーワールドは、関西から日本を元気づけた人や団体に贈られる「2024年 関西元気文化圏賞」の特別賞を受賞しました。これからもCulture Developerとして世の中を元気にしていきたいですね。地元の方々にも、水族館やホテルを活用して地元の文化を発信していただくといったことも考えているところです。地域の方々と連携したイベントは、今後さらに増やしたいと思っています。
橋本須磨海浜水族園では、子供の頃に来ていたから自分の子供を連れて来た、その子供が大きくなってまたその子供を連れてきたという話をよく聞きました。それと同じように、ご両親に連れられて泊まりに来たお子様が将来、自分の子供を連れて泊まりに来てくだされば嬉しいです。誕生日、プロポーズ、お爺ちゃんお婆ちゃんの長寿祝いなど、記念日に使っていただくことがとても多いのですが、今後もお客様の人生に寄り添えるホテルであり続けたいと思います。

栗本須磨海浜公園の南側にある砂浜も神戸市が再整備をしていて、以前よりもさらに美しくなっています。そこも含めたエリア一帯の魅力をもっともっと高めていく。それが、神戸市や地元の皆様の期待だと感じています。ジョイントベンチャー各社様の力も借りながら、サンケイビルだからこそ可能な提案を行い、周辺施設とも連携して神戸西エリアの活性化につなげたいですね。


